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次は、釣針などの飛来による事故の実例を紹介します。
揚縄作業中に生きたサメが釣針にかかっており、甲板員三十二歳がサメを舷門から船内に取り込むために、長い鈎をサメに掛けたときにサメが暴れ、その際に釣元のナイロンが切れて、ナイロンの先端部が甲板員の右目を直撃しました。
出血がひどく船内での治療は無理と判断して、外国の港へ緊急入港して治療を受け、日本へ帰国後も七カ月間通院治療を行いましたが、右目の視力は回復しないままの状態です。
まぐろを船内に取り込む際に釣針が外れて、顔や眼を直撃する事故も多発しています。
この災害は保証面付きの保護帽を付けていなかったことが原因です。
三番目は、まき込まれの事故ですが、揚縄作業中に幹縄のもつれを解こうとして、そのまま縄と一緒に指がラインポーラーにまき込まれ、指を負傷あるいは切断するケースが多いようです。
防止対策としては、作業に細心の注意を払うことが必要ですが、異常がある場合には機械を停止するなどの処

 

 

 

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